マルコ 5:25-34 - 口語訳聖書54/55年版
25
さてここに、十二年間も長血をわずらっている女がいた。
26
多くの医者にかかって、さんざん苦しめられ、その持ち物をみな費してしまったが、なんのかいもないばかりか、かえってますます悪くなる一方であった。
27
この女がイエスのことを聞いて、群衆の中にまぎれ込み、うしろから、み衣にさわった。
28
それは、せめて、み衣にでもさわれば、なおしていただけるだろうと、思っていたからである。
29
すると、血の元がすぐにかわき、女は病気がなおったことを、その身に感じた。
30
イエスはすぐ、自分の内から力が出て行ったことに気づかれて、群衆の中で振り向き、「わたしの着物にさわったのはだれか」と言われた。
31
そこで弟子たちが言った、「ごらんのとおり、群衆があなたに押し迫っていますのに、だれがさわったかと、おっしゃるのですか」。
32
しかし、イエスはさわった者を見つけようとして、見まわしておられた。
33
その女は自分の身に起ったことを知って、恐れおののきながら進み出て、みまえにひれ伏して、すべてありのままを申し上げた。
34
イエスはその女に言われた、「娘よ、あなたの信仰があなたを救ったのです。安心して行きなさい。すっかりなおって、達者でいなさい」。