わたしがあなたがたのために神から賜わった恵みの務について、あなたがたはたしかに聞いたであろう。

あなたがたはそれを読めば、キリストの奥義をわたしがどう理解しているかがわかる。

それは、異邦人が、福音によりキリスト・イエスにあって、わたしたちと共に神の国をつぐ者となり、共に一つのからだとなり、共に約束にあずかる者となることである。

すなわち、聖徒たちのうちで最も小さい者であるわたしにこの恵みが与えられたが、それは、キリストの無尽蔵の富を異邦人に宣べ伝え、

それは今、天上にあるもろもろの支配や権威が、教会をとおして、神の多種多様な知恵を知るに至るためであって、

この主キリストにあって、わたしたちは、彼に対する信仰によって、確信をもって大胆に神に近づくことができるのである。

こういうわけで、わたしはひざをかがめて、

どうか父が、その栄光の富にしたがい、御霊により、力をもってあなたがたの内なる人を強くして下さるように、

すべての聖徒と共に、その広さ、長さ、高さ、深さを理解することができ、

どうか、わたしたちのうちに働く力によって、わたしたちが求めまた思うところのいっさいを、はるかに越えてかなえて下さることができるかたに、教会により、また、キリスト・イエスによって、栄光が世々限りなくあるように、アァメン。

さて、主にある囚人であるわたしは、あなたがたに勧める。あなたがたが召されたその召しにふさわしく歩き、

平和のきずなで結ばれて、聖霊による一致を守り続けるように努めなさい。

主は一つ、信仰は一つ、バプテスマは一つ。

しかし、キリストから賜わる賜物のはかりに従って、わたしたちひとりびとりに、恵みが与えられている。

さて「上った」と言う以上、また地下の低い底にも降りてこられたわけではないか。

そして彼は、ある人を使徒とし、ある人を預言者とし、ある人を伝道者とし、ある人を牧師、教師として、お立てになった。

わたしたちすべての者が、神の子を信じる信仰の一致と彼を知る知識の一致とに到達し、全き人となり、ついに、キリストの満ちみちた徳の高さにまで至るためである。

愛にあって真理を語り、あらゆる点において成長し、かしらなるキリストに達するのである。

そこで、わたしは主にあっておごそかに勧める。あなたがたは今後、異邦人がむなしい心で歩いているように歩いてはならない。

自ら無感覚になって、ほしいままにあらゆる不潔な行いをして、放縦に身をゆだねている。

あなたがたはたしかに彼に聞き、彼にあって教えられて、イエスにある真理をそのまま学んだはずである。

心の深みまで新たにされて、

こういうわけだから、あなたがたは偽りを捨てて、おのおの隣り人に対して、真実を語りなさい。わたしたちは、お互に肢体なのであるから。

また、悪魔に機会を与えてはいけない。

悪い言葉をいっさい、あなたがたの口から出してはいけない。必要があれば、人の徳を高めるのに役立つような言葉を語って、聞いている者の益になるようにしなさい。

すべての無慈悲、憤り、怒り、騒ぎ、そしり、また、いっさいの悪意を捨て去りなさい。互に情深く、あわれみ深い者となり、神がキリストにあってあなたがたをゆるして下さったように、あなたがたも互にゆるし合いなさい。

こうして、あなたがたは、神に愛されている子供として、神にならう者になりなさい。

また、不品行といろいろな汚れや貪欲などを、聖徒にふさわしく、あなたがたの間では、口にすることさえしてはならない。

あなたがたは、よく知っておかねばならない。すべて不品行な者、汚れたことをする者、貪欲な者、すなわち、偶像を礼拝する者は、キリストと神との国をつぐことができない。

だから、彼らの仲間になってはいけない。

光はあらゆる善意と正義と真実との実を結ばせるものである――

実を結ばないやみのわざに加わらないで、むしろ、それを指摘してやりなさい。

しかし、光にさらされる時、すべてのものは、明らかになる。

そこで、あなたがたの歩きかたによく注意して、賢くない者のようにではなく、賢い者のように歩き、

だから、愚かな者にならないで、主の御旨がなんであるかを悟りなさい。

詩とさんびと霊の歌とをもって語り合い、主にむかって心からさんびの歌をうたいなさい。

キリストに対する恐れの心をもって、互に仕え合うべきである。

キリストが教会のかしらであって、自らは、からだなる教会の救主であられるように、夫は妻のかしらである。

夫たる者よ。キリストが教会を愛してそのためにご自身をささげられたように、妻を愛しなさい。

また、しみも、しわも、そのたぐいのものがいっさいなく、清くて傷のない栄光の姿の教会を、ご自分に迎えるためである。

自分自身を憎んだ者は、いまだかつて、ひとりもいない。かえって、キリストが教会になさったようにして、おのれを育て養うのが常である。

「それゆえに、人は父母を離れてその妻と結ばれ、ふたりの者は一体となるべきである」。

いずれにしても、あなたがたは、それぞれ、自分の妻を自分自身のように愛しなさい。妻もまた夫を敬いなさい。

「あなたの父と母とを敬え」。これが第一の戒めであって、次の約束がそれについている、

父たる者よ。子供をおこらせないで、主の薫陶と訓戒とによって、彼らを育てなさい。